ナチュラルリリースの徒然帖

山陰・鳥取・境港の情報を発信している釣り人です。最近は日々の徒然記がメインになっています。

【第3投目】シマノのギアの方がダイワより強いってホント?

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シマノのリール



こんばんは。管理人(@y_nax_tw)です。

 

釣りにまつわるエトセトラの【第3投目】です。

前回(【第2投目】)はロッドの硬さ表記について超主観に考えました。

 今回は、アングラーであれば一度は気にする【リールのメインギアの耐久性(強さ)】について考えます。

 

 

 

 

結論

長年釣りをしていれば一度は聞いたことがあるであろうフレーズ。「シマノは自転車メーカーでギアは専門なので、シマノのリールのギアはダイワより強い(耐久性がある)」

 

ホント??

 

結論からいえば、シマノのギアの方が理屈上は強い(はず)です。

しかし…

 

 

 

 

メインギアの加工法

メインギアとは

メインギアとは、リールの回転性能を支える歯車のことです。

まさに、リールの心臓部ともいえる重要なパーツです。

このメインギアは金属でできているのですが、金属の加工方法には大きく分けて二種類あります。

 

鍛造と鋳造

鍛造とは、金属を金型で圧縮して成型する方法です。

メリットとしては、金型で叩いて圧縮するため、金属が「鍛」えられ、強度に優れた製品が出来ます。

鋳造とは、金属を溶かして金型に流し込んで成型する方法です。

メリットとしては、一度金属を溶かすため、複雑な成型が可能になります。

 

メインギアの成型方法

リールに使われるメインギアの成型は、シマノもダイワも鍛造により成型されます。

いずれのメーカーも、金属を「鍛」えてメインギアを作ります。

 

 

 

シマノとダイワの違いは?

シマノは、鍛造によりギアを成型し、「はい、出来上がり」という成型方法です(「超精密冷間鍛造」技術と呼んでいます)。

ダイワは、鍛造によりギアを成型したあとに、マシンカットと呼ばれる機械加工を施します。

 

 

 

マシンカットのメリット・デメリット

メリット

ダイワは、鍛造により成型したギアを、さらにマシンカットと呼ばれる機械加工を施すことで、ギアの歯の表面を磨き上げ、歯車の噛み合わせの精度を上げて、非常に軽やかな巻き心地のリールを実現しています。

  

デメリット

鍛造によって金属を成型すると、金属の粒子が鍛流線(メタルフロー)を形成します。金属版の木目のようなものです。このメタルフローが形成されることによって、金属に粘りができて金属の強度が上がります

ところが、鍛造によって成型されたギアの表面を、マシンカットにより切削してしまうと、せっかく鍛造によって成型されたメタルフローを削ってしまうのです。

ダイワはこのメタルフローを切削するマシンカットを施すせいで、マシンカットをしないシマノの方がギアの耐久性が強いと認識されてしまっています。

 

 

 

シマノの技術のすごいところ

鍛造のみで滑らかな巻き心地を実現

シマノの製造技術のすごさは、なんといっても鍛造の精度の高さにあります。

シマノの場合、「ガコンッ!」と冷間鍛造したら、「はい、出来上がり」という感じで、そのままリールに使うことの出来るギアが作れるという話です。

鍛造による成型のみなので、歯車の歯の表面にガタつきがあるのでは?とも思えますが、そんなことは一切なく、超滑らかな巻き心地を実現しています。

 

理屈のうえではシマノのギアは強い

上記のとおり、シマノのギアには機械加工による切削を行わないため、鍛造によって成型されたメタルフローを傷付けることはありません。

したがって、どちらのメーカーのギアが耐久性が高いか?と言われると、理屈のうえではシマノというふうに言われています。

 

 

 

設計思想の違い

では、シマノのギアの方が耐久性が高いので、「やっぱりリールはシマノ!」なのかといえば、そうとも言えません。

軽さこそ正義

確かに、シマノのリールの巻き心地には上品なヌルヌル感があります(大人の巻き心地)。

しかし、最初の巻き始めの軽さ(リールを巻き始める瞬間の巻きの軽さ)は、ダイワのリールの方が軽く感じます。マシンカットによるギアの噛み合わせ精度の高さの恩恵だと思います。

ダイワは、リール自体の重量の軽さに加え、巻き始めの軽さも追求しています。とにかく「軽さ志向」がダイワのリールの設計思想の最上位にあります。

 

永遠に変わらない巻き心地

シマノは、「永遠に変わらない巻き心地」というキャッチフレーズのもとに、とにかく巻きの耐久性を追求することがリールの設計思想の最上位にあります。

加えて、「超精密」冷間鍛造技術により、ギアの耐久性のみならず、巻きの滑らかさも超一級です。しっとりとした上品な大人の巻き心地があります。

  

ギアの耐久性はそれほど体感できない

釣り業界に限らない話ですが、製品同士を比較した時に、いったん「〇〇>△△」として優劣がついてしまうと、まるで100:0であるかのように物事を捉える人がいます。ギアの強さは「シマノ>ダイワ」と言ってしまうと、あたかも「ダイワのギアはダメなギア」と捉えたり、錯覚してしまう人がいます。 

しかし、ダイワのギアだって、多くのプロスタッフやインストラクターの方々が散々テストを行って使い倒して、満足のいくレベルのギアを実現しているわけです。

そのようなリールを一般アングラーが使用して、体感できるレベルで耐久力に違いが出るのでしょうか?

管理人としては、一般アングラーに体感できるレベルの耐久力の差があるとは思いません。

 

確かに、「ダイワのリールを使っていたけどギアがすぐダメになった」って話を聞いたことはあります。しかし、逆に「シマノのリールを使ってみたけどギアがすぐにダメになった」という話も同じように聞いたことがあります。

 結局のところ、ギアが逝ってしまうのは、ギアの耐久性の問題というよりも、リールという工業製品の個体差の問題ではないかと管理人は考えています。

 

 

 

まとめ

理屈のうえでは、シマノのギアの方がダイワより耐久性が高い(はず)

しかし、一般アングラーが耐久力の差を体感できるほどの違いはない

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。